プライベートで悪口を言うことならともかく、組織内やチーム内で悪口が発生することは、個人的にはNGだと思っている。が、規制そのものを施すのは危険なので「仕事ゆえ、時に弱音を吐いたり、納得いかずに悪態を付きたくなることももちろんあるので、時に悪口が溢れてしまうのは仕方ないことだし、そういう人を精神的にフォローするのもチームワークだ」だと考えている。
「他部署や他チームへの嫉妬が悪口によって共有され、チームが一丸となってプロジェクトに取り組むようになる」のは、良いとまでは言わないがメリットのある悪口だと思う。
ただし、悪口というのは基本的に悪い方向に出るので、悪口に期待しない方がいい。
悪影響が大きい悪口
私が実際に見てきた中で悪影響が大きい悪口は、以下の3点だ。
- 悪口によって、組織・チーム全体の心理的安全性が低下している
- 周りに質問できなくなる
→馬鹿にされてしまうから - 自分も悪口を言われているのではないかと不安を抱く
- 悪口を言う相手のことを信用できない
→例)会議前に平然と悪口を言った相手に対し、会議では手のひらを返すようにいいことを言う - 悪口を言っていない周りの人ですら信用できなくなってしまう
→誰が敵で誰が味方か判別できなくなる
→味方だと思っていたが実は敵の人に相談した場合、悪口を言う人に相談内容を流されるかもしれない。(そのあと、虐めを受けてしまうかもしれない)
- 周りに質問できなくなる
- 悪口が陰口にならず、吊し上げ状態になっている
→例)プレゼン中の人を笑ったり、意図的に注意を逸らさせることをする
→例)異なる意見を出した人のことを馬鹿にしたり、間違っていると決め付ける
悪影響が大きい悪口への対処法
悪口を指摘して反省するなら改善の見込みがあるが、本当に反省できるならそう簡単にはやらない悪口になるので、最終的には要員交代・他部署への移動・自分が辞めるといった環境を変える手段になる。
スキル不足や、育成の時間がかかる問題とは違って、性格や思想といった他人が一線を越えてまで変えさせるべきではない部分の問題になるので、環境を変えることくらいでしか対処できないと捉えといた方が良い。
それよりも、悪口によって組織の団結力が生まれず、チームワークが形成できず、心理的安全性が低いままにより他の人が辞職する可能性があることを問題視した方がいい。
心理的安全性を優先にすること
仮に悪口を言って心理的安全性を下げる人がスキル的に優秀だろうと、ほとんどのケースでは不要な人材と見做す方がよい。心理的安全性を著しく下げる人材は、組織やチームにとって精神的な毒になるし、全体の生産性を著しく下げてしまうし、メリットよりもデメリットの方が遥かに大きい。
ひとりの害ある優秀な人材よりも、一緒に働く人達の心理的安全性を選ぶこと。
まとめ
いろんな人間がいる以上、悪口を止める権限は他人にはないが、悪口に浸る人にはいずれ報いがやってくる可能性の方が高くなるので、後々己の身を守れるほどの精神力や自信がないならやらない方がいい。
また、悪口を聞く人は、この先も改善されないのを見越して穏やかに辞めるだけでなく、組織やチームを守るために報いを向けなければならない立場になる可能性もあるのは視野に入れておくこと。
万が一報いを向ける立場になったとき、一番手っ取り早く説得力がある方法は第三者を動かすこと、第三者を動かすには証拠やデータが必要なことを、頭の片隅に入れておくこと。
問題を意図的に残さないようにする人もいるので、証拠が取れたら懐に大事にしまっておくこと。
精神的に披露する自分のことや体調管理を踏まえ、別途業務と関係ない場所で日記を取っておくのも○。日記は、時系列がわからなくなったときや、証拠は残っていないことでも精神的苦痛を受けていことを証明するときにも役に立つ。
大変かもしれないが、データは自力で用意し、計算すること。
以下、参考記事。